改善に終わりはないとは【安全編】
目次
改善に終わりはないとは
改善に終わりは無いとよく耳にしますが、
それは何故かと言うと、改善を行ったとしても新たな状態にまた新たな問題が出てくる為です。
それは安全面に関しても同じです。
一つの安全でない作業環境を改善して安全な環境を整えたとしても、
その環境での新しい危険が出てきます。
危険は常に隣り合わせという事であり、可能性の話をすると100%安全というのは不可能です。
例えば
例えば、籠付きの自転車でスーパーに買い物に行くとしましょう。
自転車には籠がついていますが大きさが不十分な為、食材などを買って帰る際にいつも籠からはみ出てしまい、買ったものが籠から落ちてしまう危険がありました。
そのせいで物が落ちてしまわないか心配で自転車の運転に集中出来ず、事故の危険がありました。
このような危険があったので、自転車の籠をひと回り大きな籠に取り替えるという改善を行いました。
以前と違い、籠からはみ出る事も無くなり落下の危険がなくなって運転に集中できるようになりました。
しかし、籠が大きくなったことによって、多めに買ってしまった時は籠が重たくなり、その重みで運転中にハンドルを持っていかれる事がしばしば出てきてしまいました。
つまり、また事故の危険が出てきました。
そこでさらなる改善として、自転車ではなく車で買い物を行うようにしました。
これにより、荷物がたくさんになってもふらつく事も無くなり安全に移動できるようになりました。
しかし、次は車での危険が出てきます。
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と、このように改善を行う事で今まで有った安全ではない状態が改善はされていきますが、
またその改善された状況での新しい危険が出てきます。
改善を行ったからこれで大丈夫。という事では無いのです。
改善を行ったとしてもすでに次のステップに立っているということです。
そこで考えることは、新しい環境での危険な箇所・行動は何か。ということになります。
いかにリスク(危険)を小さくするか
改善に終わりが無いのなら、危険が無くならないのなら、やるだけ無駄じゃないかと思われるかも知れませんが、そうではありません。
一口に危険と言っても、死亡事故に繋がるような重大な危険から擦り傷のような小さな危険まで様々な度合いがあります。
その危険の度合いをいかに小さくするのか。
これを軸に改善を行っていく必要があります。
今の作業環境に死亡事故に繋がる危険が潜んでいるならば、その危険の芽は最優先で摘み、絶対に起こらない環境を整えなくてはいけません。
逆にその死亡事故を防いだことにより、擦り傷を負う危険が新たに発生したとしてもそれは死亡事故に比べれば大した事ではありませんよね。
その小さな危険はゆっくりでも対策を考えていけば良いのです。
機械や物、人が動く以上、事故や怪我などの危険は付き物です。
その危険は限りなく0に近づけることは可能でも、無くなることはありません。
危険は常に隣合わせであるということを念頭に、いかに小さな危険にしていくのかを考え、
改善を繰り返していくことが大切なのです。
最後に
稚拙な文章でしたが、ここまでお読み頂きありがとうございます。
改善を繰り返し行っていく重要性をお分かり頂けたら幸いです。
改善を行っていくためには、危険を見つけたり予測する感度を高めなくてはいけません。
その感度を上げる方法としては、KYT(危険予知トレーニング)があります。
実際の職場の作業風景や、例題のイラストを用いて危険だと思われる箇所を挙げ、
対策を考える事で日々の作業に潜む危険を認識する力を高められます。
また同時に他の人の違う目線からの危険も共有できるので、有意義なトレーニングだと思います。
KYTの具体的な方法については厚生労働省のサイトをご覧ください。
リンクを以下に貼っておきます。
安全を高める事は、長い目で見ると生産性を高めることに繋がるので
軽んじる事なく安全な職場を作っていく事を怠らないようにしたいものです。
ご覧いただきありがとうございました。
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