【動画あり】φ3などの極小径ドリルを研ぐ時のコツ
本記事はこちらの基本の研ぎ方がベースになっています。
目次
研ぎ方とコツ
持ち方
ドリルの持ち方は基本と同じです。
ただし、小さいドリルの場合は全長が短いので、支える方の指をグラインダーの台座の上に置く必要があります。
台座の上に指を置いて研ぐ場合はドリルの位置が高くなるので、
切れ刃の部分を砥石に当てる時は水平よりも下がった位置で止める必要があります。
水平で止めてしまうと切れ刃が前傾してしまうので欠けやすくなる可能性があります。
しかし、下げ過ぎも良く無いので注意してください。
下げ過ぎてしまうと刃先が内側に丸くなってしまうので、切れないドリルになってしまいます。
ドリルの角度
どんな素材に穴をあけるかにもよりますが、一般的なドリルの先端角は118°です。
鋼板や形鋼に対して使用する場合には角度は118°程度で大丈夫です。
角度によって刃先の切れ味や剛性も変わってくるという事も覚えておくと良いでしょう。
先端の角度が小さい場合(90°等)、切れ味が鋭くなります。
しかし、刃先が薄くなるので剛性は落ちます。
なので鋭角なドリルは比較的柔らかい金属にのみ使用されます。
逆に鈍角のドリル(130°等)は剛性に優れるので、硬い金属の加工に使用されます。
ステンレスや鋼鉄等には先端角の大きいドリルが使用されます。
ドリルの先端角を測るのには、ポイントゲージや刃先ゲージを使用すると簡単に測ることができます。
↓必要な方は下記リンクをご覧ください。↓
研ぐ時はなるべく角度が変わらないように意識して研ぐようにしましょう。
研ぎ方
基本の研ぎ方では逃げ面→切れ刃→逃げ面→切れ刃と上下に連続して研ぎますが、
φ3のようにとても小さい径を研ぐ時は
逃げ面→切れ刃→砥石から離す
を繰り返した方が研ぎやすいです。
連続して上下に研ぐとどうしても研ぎ過ぎてしまうと思います。
また、砥石に当てる力は最小限にしてドリルの先端の表面を薄く削るようにして研ぎましょう。
特に仕上がり直前は、砥石に当たるか当たらないか位の当て方がちょうど良いです。
当て過ぎるとすぐに削れて無くなってしまいますし、チゼルの範囲も広くなってしまいます。
仕上げ方
ドリルの仕上げ方は、両方の切れ刃の長さを揃えることです。
片方ずつノギスなどで中心から切れ刃の外側(マージン)までを測り、両方の長さが同じなら芯が出たと考えます。
動画
こちらの動画では実際の研いでいる動きの確認をして頂けます。ただ、説明等は最小限ですので基本の研ぎ方を知ってから見て頂いた方が良いです。
また、基本の研ぎ方の動画もありますので動画で見たいという方はこちらをご覧ください。
最後に
φ3のような小さいドリルはDIYでも使用頻度が高いと思います。
それらを自分で研げるようになると、コスト削減などにもなりますので是非研いでみてください。
また、当ブログではその他にもシンニングの研ぎ方やなぜシンニングが必要かなどの記事もございますので、興味のある方はぜひご覧ください。
皆様の手研ぎの上達に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
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ご覧いただきありがとうございました。
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