【初心者向け】研いだドリルの出来栄えで気にすべきこと
目次
出来栄えで気にすべきこと【5選】
切れ刃は真っ直ぐか
切れ刃が中心から外側まで真っ直ぐに研げているか確認します。
研げていない時の原因としては、
研いでいる時に左右にブレたり、砥石の形状が真っ直ぐになっていない可能性があります。
砥石の面の歪みによる刃の出来栄えの違いについてはこちらの記事が参考になるかと思います。
狙った角度になっているか
一般的なドリルの角度は118°です。(※ドリルの角度は被削材の材質によっても異なります。)
狙った角度になかなかならない場合は、
卓上グラインダーの台座に砥石面に対して60°(狙い値が120°の場合)の線を引くと
研ぎやすいと思います。
また、研いだドリルの角度を確認するのには、ドリルポイントゲージや刃先ゲージを使用すると便利です。
角度が両刃で違うと、芯が出ずに振ってしまう原因になるのでなるべく両刃の角度が同じになるように研ぎましょう。
研いだ肌は逃げ面から切れ刃まで滑らかに研げているか
研いだドリルの肌に光を当ててみて、亀の甲羅のように乱反射しなければ
切れ刃から逃げ面まで一筆で綺麗に研げている証拠です。
乱反射するのが何故良くないかと言うと
一つは、その凸凹している逃げ面の部分のどこかが、刃先が当たるよりも先に被削材に当たる可能性があるからです。
もう一つは、切れ刃が凸凹しているということは、削っている時に刃先で当たる部分と当たらない部分が出てきてしまいます。
そうなると、負荷が当たる部分のみに集中してしまうので刃が欠けやすくなってしまいます。
一筆で綺麗に研げていたとしても、逃げ面が先に当たってしまうような形状になってしまう場合もありますが、
一つの目安になるので、乱反射しないような肌で研げるように心がけましょう。
コツとしては、左右にブレないようにすることです。
持ち手の上下運動を滑らかに行うことで、綺麗な肌になります。
切れ刃が逃げ面より先端側に出ているか
前項でも触れましたが、切れ刃が逃げ面より先端に出ていないと刃が被削材に当たらないので
当然ですが切れません。
そのまま無理矢理に切り込んで行くとドリルが焼き付いてしまうので危険です。
原因としては、研いでいる上下運動でドリルの柄を上げ過ぎている(ドリルの先端が下がり過ぎている)可能性が高いです。
もう一つは、上下運動中の力加減が間違っているかも知れません。
まず、研いでいるドリルの柄を上げ過ぎると、刃先の方向が先端ではなく内側に向いてしまいます。
それが原因の場合は、ドリルの柄を上げる際に今までよりも低い位置で止めてみましょう。
これはドリルの径や砥石の径、台座の位置によっても多少変わってくるので、感覚として掴んでもらうしかないです。
研ぎながら調整してみてください。
次に、研いでいる時の力の掛け方は、逃げ面を研いでいる時は押し込む力を強め、刃先ではその力を緩めて研ぎます。
そうすることで、逃げ面よりも刃先が先端側になります。
シンニングが切れ刃側に掛かり過ぎていないか
シンニングを施す際は、若干切れ刃にも掛かるようにしますが
それが掛かり過ぎてしまうと、中心部の刃の部分が無くなってしまうので切れなくなってしまいます。
切れ刃に掛かり過ぎてしまった場合は、研ぎ直しましょう。
シンニングに関してはこちらの記事も参考になるかと思います。
最後に
以上の事を気にかけて、ご自身が研いだドリルをチェックしてみましょう。
ただし、これはあくまで私の中での基準ですので必ずしも正しい訳ではありませんのでご了承ください。
少しでも参考になれば幸いです。
当ブログでは、初心者様へ向けたドリルの再研磨方法を紹介した記事もございます。
興味のある方はぜひご覧ください。
また、YouTube動画もありますのでそちらも是非ご覧ください。YouTubeは更新頻度がかなり遅いですがチャンネル登録していただけると励みになります。
ご覧頂きありがとうございました。
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