【初心者向け】使用可能なドリルの見分け方・選定方法
目次
ドリル径は合っているか
まず開けたい径のドリルであるかどうかを確認しましょう。
ドリルの径を測る際は、写真のように出っ張っている部分をノギスなどで測りましょう。
この部分はマージンという部分になります。
マージンからマージンまでの長さがドリルの径になります。
一応、ドリルの首の部分やシャンクの部分に径が記載されているので、
そちらを確認するだけでも構いません。
ストレートシャンクのドリルの場合は、
使用しているうちに摩耗して表示が消えてしまう事もあるので、
消えてしまっている際は上記の方法で測るようにしてください。
切れ刃は研いであるか(欠損は無いか)
切れ刃に欠損は無いかを確認しましょう。
新品や再研磨品、使用した形跡があるドリルで欠損が見られないようなら使用しても大丈夫だと思います。
ただし再研磨品で使用してあるドリルだったとしても、
表面の熱の掛かり方が左右非対称だった場合は左右の研ぎが均等でないので芯が出ない可能性があるので注意してください。
そのような場合や欠損がある場合は、研ぎ直しが必要になります。
卓上グラインダーでのドリルの再研磨方法はこちらの記事をご覧ください。
切れ刃の角度は適切か
一般的なドリルの先端角は118°です。
鋼板や形鋼に対して使用する場合には角度は118°程度で大丈夫です。
角度によって刃先の切れ味や剛性も変わってくるという事も覚えておくと良いでしょう。
先端の角度が小さい(90°等)場合、切れ味が鋭くなります。
しかし、刃先が薄くなるので剛性は落ちます。
なので鋭角なドリルは比較的柔らかい金属にのみ使用されます。
逆に鈍角のドリル(130°等)は剛性に優れるので、硬い金属の加工に使用されます。
ステンレスや鋼鉄等には先端角の大きいドリルを使用しましょう。
自分で再研磨できる場合は、状況に応じてその都度角度を118°よりも鋭角や鈍角に研ぎ直して微調整ができるので便利です。
ドリルの先端角を測るのには、ポイントゲージや刃先ゲージを使用すると簡単に測ることができます。
↓必要な方は下記リンクをご覧ください。↓
シンニングの有無
シンニングが必要かどうかの判断は、加工位置に下穴があいているかどうかです。
下穴があいている場合は、シンニングが無くても良いです。
無垢の状態から穴をあける場合にはシンニングが必要になります。
細かい説明をすると少し長くなってしまうので、本記事では割愛させて頂きまが、
シンニングは中心部の負荷の軽減や、切粉の排出をスムーズにするという役割があります。
詳しい説明についてはこちらの記事をご覧ください。
溝長は適切か(加工深さよりも長いか)
加工したい穴の深さとドリルの溝長の長さを測り、
加工深さ<溝長の長さ
となるようにしましょう。
ドリルの溝は、切った鉄屑の逃げ道の役割があります。
その溝の長さを溝長と言いますが、この溝長が加工可能な穴の深さになります。
実際は溝長の終わりは溝が浅くなっているので、少し余裕を持って長さを計算した方が安全です。
仮に、溝長よりも深い穴の加工をしてしまうと、
切粉が詰まってしまったり、ドリルが加工物に噛み込んでしまう原因になってしまい、
ドリル自体の破損や固定具から加工物が外れて怪我をしてしまう危険があるので注意してください。
最後に
以上がドリルの見分け方、選び方となります。
私の判断方法の紹介となりますので、正確では無い部分があるかも知れませんが、
少しでも参考になれば幸いです。
最後になりますが、ドリルなどの回転する機械を使用する際は、軍手の着用は危険なので絶対にやめましょう。
この他にもドリルに関連した記事など多数ございますので、
興味のある方は下記リンクからぜひご覧ください。
また、YouTube動画もありますのでそちらも是非ご覧ください。YouTubeは更新頻度がかなり遅いですがチャンネル登録していただけると励みになります。
閲覧ありがとうございました。
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