シンニングとは?なぜ必要なのか

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シンニングとは?なぜ必要なのか


 

目次

シンニングはなぜ必要なのか

 

シンニングとは

シンニングとは、逃げ面と、反対の切れ刃側のすくい面との境目に施す加工のことです。

シンニングにはドリルの中心の負荷の軽減、加工始めの中心の食い付きを良くする、

切粉の排出をしやすくする等の役割が有ります。

シンニングの必要性

シンニングには上記したような役割があるわけですが、仮に付けなくても加工は可能です。

しかし、シンニングを施すことで確実にドリルとしての性能は向上するので

付けない手はありません。

ドリルの先端はチゼルエッジという名称で呼ばれますが、

シンニングを施すことでこのチゼルエッジの面積を小さくすることができます。

では、チゼルエッジの面積を小さくすることでどのような効果が期待できるでしょうか?

それは、先端の負荷の軽減です。

ドリルでの加工時に被削材に一番最初にチゼルエッジが当たる訳ですが、

チゼルエッジには切れ刃はありません

なのでチゼルエッジは被削材に押し込んでいくことになります。

当然その面積が大きければ大きいほど摩擦の力は大きくなりますし、

被削材に切れ刃が当たり出すまでの距離も長くなり(切削ではなく押し潰して進んでいく為)、

進行方向へ切り込んでいく為に必要な力が大きくなります。

汎用旋盤での穴あけ加工の場合、ハンドルがかなり重くなると思います。

そのチゼルエッジに対してシンニングを施すことでメインの切れ刃とは別に

小さな切れ刃を形成することができます。

私はこれをすくい刃と呼んでいます。(一般的ではないかもしれませんが。)

このすくい刃を付けることにより、チゼルエッジの面積が小さくなり、

さらに切削が始まるまでの距離も短くなるので、加工が安定するようになると思います。



チゼルエッジの役割

では、チゼルエッジは全く無い方が良いかというとそうでもありません。

やはりチゼルエッジにはチゼルエッジの役割というものがあります。

チゼルエッジは押し込むことで被削材に食い込んで(芯押しのような役割)、

ドリルを安定させると同時に切削するきっかけを作ってくれます。

シンニングが無くても良い場合

シンニングを施す必要のない場合もあるので簡単に紹介します。

まず、Φ3などの小さい径のドリルの場合は負荷も小さいのであえて付ける必要もありません。

また、下穴が開いている被削材を加工する場合も無くても大丈夫です。

卓上グラインダーでのドリルの研ぎ方

別の記事でドリルの研ぎ方やシンニングの研ぎ方を動画付きで解説しているので

興味のある方は是非ご覧ください。

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