【備忘録】関数電卓での勾配やテーパーの計算方法
目次
勾配とは
まず勾配とは、水平面に対する傾きの度合いのことです。
誰でも簡単に想像できるのは道路などの斜面だと思います。
今回の計算方法は、その勾配を度数で表す計算方法となります。
計算方法
まず、電卓で使用する関数はtan-1(アークタンジェント)です。
そして入力する計算式は以下になります。
ほとんどの電卓はtan-1は、shiftボタンや2ndボタンで使用できるようになっていると思います。
電卓によっては先にtan-1が入力できないかも知れないので、
その場合は(b÷a)を先に入力する必要があります。
また、「tan-1( 」と表示されている場合、b÷aの数値を入力した後に
必ず括弧を閉じ「 )」を忘れないように入力してください。
計算例
まずは答えの度が分かりやすい数値で計算してみたいと思います。
tan-1(100÷100)
=tan-1(1)
=45(度)
と答えが表示されます。
次は数値を変えてみます。
tan-1(10÷50)
=tan-1(0.2)
=11.3099…(度)
となります。
テーパーとは
まずテーパーとは、構造物の径や幅などが、先細りになっている形状のことです。
勾配との違いは、
勾配は、直線の、ある基準線に対する傾きの度合いであるのに対して、
テーパーは、2本の相交わる直線間の相対的な広がりの度合いとなっています。
下の図を見て頂ければイメージしやすいかと思います。
計算方法
テーパーも使用する関数はtan-1(アークタンジェント)となります。
一部勾配の計算式と違う÷2がありますが、ここが勾配の計算と混同してしまいがちな注意点です。
以下の計算例の図で解説したいと思います。
計算例
この数値の場合
tan-1(10÷50÷2)
=tan-1(0.1)
=5.7105…(度)
となりますが、これはなぜ÷2になるのかと言うと、
求めるべき角度はこのc部になるからです。
c部を求めるには、勾配と同じ形に変換してイメージしてもらうと分かりやすいです。
勾配の形状として見た場合、図のようにb部の長さは半分になります。
なので
5÷50=0.1
となるわけですが、
テーパーとして見た場合に
10÷50÷2=0.1
と計算することで同義になります。
図面上のテーパーの表記
図面ではテーパーがこの様に表記されている場合があります。
これは5進んだ時、1広がるという意味だと思ってください。
計算方法は先程と変わりません。1:5=b:aです。
ただし、テーパーである以上は÷2する事を忘れないようにしましょう。
tan-1(1÷5÷2)
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