【チップ交換式エンドミル】トルク(締め付け具合)の話
今回はチップ交換式工具の締め具合についてです。
目次
チップ交換式エンドミルとは
チップ交換式とはその名前の通り、チップ(刃先部)を交換するタイプのエンドミルです。
通常のソリッドエンドミルはボディと刃が一体になっていて、
刃が欠損した場合には業者に依頼して再研磨しないと再度使う事はできません。
しかし、チップ交換式は欠損したチップを交換するだけで済みます。
ボディの価格が高いため、導入コストはかかりますが、ランニングコスト面では
ソリッドエンドミルに比べると低くなっています。
ボルトの締め付けについて
チップ交換の際のボルトの締め付けは、付属のレンチで一度ギュッと締め付けるだけで十分です。
力いっぱいにガチガチに締め付ける必要はありません。
付属のレンチの形状はT型やL型の形状ではなく、
恐らくどれもドライバーのようなI型の形状になっていると思います。
これにはちゃんと理由があり、敢えてこの力の入れにくい形状にすることで
締め付け過ぎないようにする為だそうです。
なので、全力で締め付ける必要はありません。
工具ごとに必要トルクが決まっている
全てを把握している訳では無いので、違うものもあるかも知れませんが
NC旋盤などで使用されるバイトなどには最低限必要なトルクが決まっています。
これはカタログなどで確認することができます。
締め付け過ぎるとチップが破損してしまいますし、
締め付けが弱いとチップがズレて製品の寸法が狙い値から大きく外れてしまいます。
なので、できるだけ必要トルクを守って取り付けることが大切になってきます。
締め付け力が設定されているレンチが便利
トルクの大きさはカタログなどではN・mで表記されています。
必要な締め付けトルクが5N・mだった場合ですが、もちろん感覚では全くわかりません(^^;
そんな時に便利なのが、
決められたトルク以上の力がかかると空転して作業者に知らせてくれるレンチです。
私が使用したことがあるのはtoneのトルクグリップという物になりますが、
最大5N・mまでの設定値(固定)の製品があります。
これは規格以上の締め付け力がかかると
カチッと空転してそれ以上締め付ける必要が無いことを知らせてくれます。
また、先端のビットが交換式になっているので複数のサイズに対応可能です。
締め付けは強めにしておけば良いじゃないかと思われるかも知れませんが、
これは特に女性の方が締め付けを行う際に重宝されると思います。
女性に限らずですが強めのつもりで締めても緩いということもあるので、
この工具を使用することで空転が目安になってとても便利です。
また、人によって締め付けがバラつくことも無くなるのでクオリティを一定にすることにも繋がります。
トルクグリップのリンクは下に貼っておくので気になる方はご覧ください。
※ビットは別売りになっていたので交換ビットも必要な場合は注意してください。
このような工具はこの他にもありますので、
ぜひご自身の作業環境に合った工具を探してみてください。
最後に
今回は締め付けトルクのお話でした。
エンドミルの締め付けに関しては、メーカーの方から教えていただいたので
まず間違いないと思います。
また、焼き付け防止剤は使い始めに必ず塗布して、その後は一ヶ月に一回程度で良いそうです。
使用頻度にもよるかも知れませんので、私はもう少し短いスパンで塗布するようにしています。
以上、少しでも参考になれば幸いです。
また、当ブログでは、初心者様へ向けたドリルの再研磨方法を紹介した記事もございます。
興味のある方はぜひご覧ください。
この他にもドリルに関連した記事など多数ございますので、
下記リンクからぜひご覧ください。
また、YouTube動画もありますのでそちらも是非ご覧ください。YouTubeは更新頻度がかなり遅いですがチャンネル登録していただけると励みになります。
ご覧いただきありがとうございました。
コメント